2022.1.28(金)
さぁ、キャブをバラしていきましょう。
プラスネジを2本外し、開けてみると思った以上に中は綺麗でした。
だいたい数年放置されていたバイクのキャブの中というのはもうそれは最悪で悍ましいカオス状態がほとんどです、抜けきっていないガソリンが徐々に蒸発していき腐っていきガム質状の緑色の物を形成していくその上強烈な悪臭を放ちます。
その様な写真というのがこれです…ちょっと見辛いですが。
これは別のバイクのキャブですが、ガソリンは変色し、ジェット類は緑色に変色しています。
しかし、これはまだいい方です。
まぁ、上の写真はさておき…
パッキンはもうすでに経年劣化して割れていました…これではガソリンが漏れてくる理由(わけ)です。
コックを外してフィルターのところを覗き込んだらゴミが見えたので、今度は底にあるドレンを外します。
うーん、糸屑な様なものが結構絡まっているので除去して掃除。
これらの部品はキャブ内部のパーツです、掃除する前は少し汚れていましたがパーツクリーナーを吹き付けて磨いていくと綺麗になりました。
フロート:フロート室内の燃料の量を一定に保つ。
フロートバルブ:燃料タンクからの燃料をフロート室に送り出したり、止めたりする物。
メインジェット:燃料の流量を数字の番手で決める、スロットル開度1/2〜全開で機能。
ニードルジェットホルダ:メインジェットからの燃料と空気を混合し霧化させる。
スロージェット:アイドリング、アクセル低開度時のガソリンの流量を制御。
そして、今度は外側にあるジェット類。
*このスロットルストップスクリュとエアスクリュは外す前にまずは何回転で締まるのかを確認しておく。
*スロットルストップスクリュは締め込んでいって3と3/4回転で締まった。
*エアスクリュは締め込んでいって1回転とちょっとで締まった。
これらの数字は組立時に必要になるのでメモしておきましょう。
これらのジェット類も表面は汚れていましたが、磨くと綺麗になりました。
ドレン:フロート室内の燃料を抜く為のもの。
スロットルストップスクリュ:アイドリング時の回転数を上げたり、下げたりする物。
エアスクリュ:文字通り空気の流量を調節するもの。
これはスロットルストップスクリュで頭がプラスになっています。
これがエアスクリュで頭がマイナス。
昭和20年代の日本では工作用に使うネジというのはマイナス・ネジしかなかったそうです、で…本田宗一郎が海外の生産工場に落ちていたネジを日本に持ち帰ってきたのがプラス・ネジだったそうです。
で、ここからが本田宗一郎のすごいところで、このプラス・ネジを使えるように国内では1、2のネジメーカーに作ってもらう様に依頼したが…思う様なものが出来なかったそうで宗一郎自らがネジメーカーに出向き指導してようやく使える代物になっていったという逸話があるそうです。
本当に尊敬します!!ホンダのトップでありながらこうして現場に出向いては技術指導などをしていたという…本当もう脱帽です。
今の日本の企業のトップでふんぞり返っている人達にも見習ってもらいたいです…
話がそれましたが今日はキャブの分解までです、次は部品が届き次第組み立てていきます。